身勝手な改憲発言

  先に安倍総理憲法について、突然ビデオテープで、2020年に新しい憲法を施行する、憲法第9条は変更せず自衛隊を追加で明記する、高等教育を無償化を加える、と発表した。これは一体何なのか。ここに安倍さんの本質が現れているようだ、

  先ず、2020年は東京五輪の年である。五輪開催に向けて盛り上げて、関心をそちらに向けておいて、その隙に何とかしてしまいたい、ということなのだろうか。五輪と憲法とは何の関係もないのに、ここに五輪を引き合いに出した違和感は何なんだろう。

  次に、現憲法9条2項には、戦力の不保持、交戦権の否定が記されている。ここに自衛隊を追加するというが、何を書きたいのかわからない。明らかに、加憲を主張する公明党を取り込むための提案であろう。

  更に、高等教育の無償化を打ち出した。既に、高校は実質無償化されているように、憲法に無償化を書く必要はどこにもない。各所で言われているように、本気で無償化したいのなら法律を作れば良いだけのことである。今国会会期中にでもできるだろう。しかも、現行の高校実質無償化は、民主党時代に無償化を決めた時、自民党バラマキだと批判し、所得制限による自己負担を導入し実質無償化としたものである。それを、今更高等教育の無償化とは一体何なんだろう。明らかに、高等教育無償化という主張の維新の会を取り込むための提案であろう。

  週刊フライデーによると、安倍さんが成蹊大学法学部に在籍していた当時の恩師(安倍さんはそう思っていないかもしれないが)である同大学の加藤教授が、安倍さんを表現するとき二つの「ムチ」に集約できる。一つは「無知」一つは「無恥」と。うまく表現したものだと感心してしまった。記事に書かれているところの二つの「ムチ」の意味とは若干内容は違うかもしれないが、今回の突然の憲法改正発言でも、この二つの「ムチ」が遺憾なく発揮されている。

  憲法を改正するということがどういうことなのか、なぜ改正するのか、どこをどう変えるのか、と考えるより、とにかく自分の手で憲法改正をする、が最優先なのだろう。従って、諸先輩方が今まで積み上げてきた議論などというものに縛られることなく、どうしたら「改正した」という実績を作れるか、それしか考えていないようだ。今までの経緯を見ると、9条の件も高等教育の無償化の件も自民党内で議論されたことはないようだ。それを、こうすれば賛成を取り付け易いだろう、と自分の独断で決めてしまったのだろう。

  積み重ねてきた議論を一顧だにせず、恥ずかしげもなく、自分の言うことは何でも通せる、と思いあがっている様子がありあり。こうした独断専行に自民党がどう対処するのか見ものではある。