理由なき解散総選挙

  安倍首相が正式に衆議院の解散をすると表明したが、理由なき自己都合解散であることがはっきりした。

  消費税の使途変更と北朝鮮情勢を解散理由としたが、本筋である憲法改正については記者会見では触れず、記者会見後のNHK番組の中で触れただけである。相変わらず憲法改正について正々堂々と国民に問いかける気はないようである。何で自分の口で、今の憲法の何がいけないのか、どう変えたいのか、ということをきちんと説明できないのだろうか。憲法改正を主たる解散理由とはせず公約でちょっと触れるだけにし、主たる争点にもしないでおいて、選挙が終われば改憲の賛意を受けた、と言い張ることだろう。

  これまでも、選挙では敢えて争点としないで、選挙後に信任されたと一気に強行成立させた、特定秘密法、解釈改憲による集団的自衛権の容認とそれに基づく安保法制、そして、共謀罪。これら与野党対決、国民世論も割れていた法案については、どの選挙でも主たる争点になったことがない。争点にならなかった、というより、敢えて選挙の争点化を避けてきた。今回も同じことを考えているのだろうか。何度も同じ轍を踏む国民も、もしかしたら安倍さんに見くびられているのだろう。安倍さんが二匹目のどじょう、ならぬ四匹目のどじょうを狙っていることは間違いない。今度の選挙、国民が試される選挙ともいえそうだ。

  安倍さんにとっての憲法改正は、いかなる手段をとっても成し遂げたい最重要課題の筈である。ここで選挙に勝てばあと4年の時間が稼げる。その間には目的達成できるだろう、との目論見なのだろう。何をおいても憲法改正を最優先する姿勢は困ったものである。