安倍政治の長期化で日本が危ない(3)

  2025年になると、団塊の世代が全て75歳以上になるという。第二次安倍政権誕生の前に公明、民主といわゆる3党合意で社会保障と税の一体改革に関する合意があり、消費税増税による社会保障の充実と財政再建が盛り込まれた。人口構成の高齢化により毎年増える社会保障費の財源確保と財政健全化の両立をめざした筈である。近い将来避けることが出来ない高齢化社会への対策が重要であることが3党で確認されたはずである。

  しかし、安倍政権になって社会の高齢化への危機感が全く感じられず、社会保障関連の政策は先送りされ、何ら手は打たれていない。消費税は決まっていた1回は実施したものの、以降は選挙の道具として2回実施を見送られた。見込んでいた財源の手当てができないので、社会保障費の伸びを抑えることに注力し、抜本的な改革をしようとしていない。

  社会保障費の自然増には耐えられないので各種項目で減額している。しかも質の悪い減額方法である。生活保護費の減額などその最たるものである。総額が低くなるような計算方式で生活保護基準の見直しが行われ、最大13.7%の減額になった。さすがにこれは減らし過ぎということで、最大5%を超える減額には5%に抑えた。しかし、この減額で総額160億円の減額という。160億円を減額する為に、食費を削ったり、光熱費をぎりぎりまで抑えたりと、ようやく生活している状況の人々の生活を、さらに過酷な状況に追い込もうとしている。

  一方では医療費も減額改定となったが、内訳は薬価を実勢に合わせるように減額し、自民党応援団の医師会向けに、医師や看護師らの人件費や設備投資に回る診察料や入院料などの本体部分は増額した。相も変わらずお友達には甘い安倍さんの本領発揮である。

  更に、安倍さんは、途上国に3300億円規模の医療支援を行う考えを表明している。国際支援は確かに大切であろう。しかし、国内の状況をよく見てみれば、社会の高齢化に伴う社会保障費の増加、社会保障給付の切り下げ、医療費負担のアップ、所得税増税など国民の負担は次第に大きくなってきている。この先何をしようとしているのかわからないが、国民に対する支援を優先すべきは言うまでもないだろう。常々、国民の生命財産を守ると言っているのだから、先ず国民をきちんと守ってほしいものである。