安倍政治の長期化で日本が危ない(4)

  巨額の赤字国債残高を抱えている日本の総理大臣として、安倍さんの財政への危機意識はどうなっているのだろう。来年度予算が閣議決定されたが、危機感が全く感じられない。毎年赤字の予算編成であるにもかかわらず、防衛費は増え続けているし、支援団体には手厚く配慮している。その一方で増え続ける社会保障費は伸びを無理やりにでも抑え込んでいる。

  また、国債発行額は今年度より減額した、と胸を張るものの、その一方で大型の今年度補正予算を組んでいる。財源は勿論赤字国債である。安倍政権になって、当初予算では財政再建を考慮しているように見せ、補正予算で公共事業や農業関連などを見えにくいように増額する、というパターンが続いている。

  安倍さんは、総選挙の消費税の増税分の使い道を変更するという公約を実施するので、基礎的財政収支の均衡が、目標であった2020年には達成できなくなった、と言った。これは自分の失政の言い訳でしかない。消費税の使途とは関係なく、達成はほぼ絶望的だったのだ。やる気もないのに自分の失政は認めない、いつもの安倍スタイルである。

  こんな財政状態なのに、選挙の目玉として消費税増税の延期を2回も見送った。ならば代替案はあったのか、というと何もなく、ただ選挙の票目当てだけである。そして今回、増税を実施するかと思えば、半分は借金の減額に使うが、半分は教育や子育てに使う、という。当初の消費税増税分の4分の3は借金の減額、4分の1は会保障の充実に使う、という説明を反故にしたうえに、本来通常予算で行うべき教育や子育てに使うという。明らかに消費税増税分の一般予算への繰り入れである。

  これで、消費税は上がっても見込み通り借金は減らないことになり、まだ予定されていないが次回以降の増税分に上乗せされることになる。その間、国の借金は膨らみ続けることになる。それでも平然としていられるのは何故だろう。借金体質に対する危機意識の欠如である。更に、日銀に国債を買い続けさせるからであり、日銀が物価が上がらないことを理由にして、金利をゼロ近くに抑え込んでいるからである。いずれにしても、日銀を使っての国債の大量発行で国の財政の赤字体質を糊塗しているだけである。

  国債は借金である。誰がその負担をするのだろう。更に、日銀が金利を上げたらどうなるのだろう。1%金利が上がったら国家財政は危機的状況になる。日銀の物価上昇目標は2%である。長期金利は長期的には物価上昇率に収斂していく。ということは、国債金利も2%に近くなる、ということである。すぐに発行済み国債金利が全部2%になるわけではないが、いずれ2%の金利負担となる。その時の国家財政はどうなる。

  赤字財政や累積赤字国債の減少を自分の都合で先送りしている安倍さん。後になるほどその尻拭いは大変になるのだ。国家財政が破綻しそうになっても、その時には自分は関係ない、では済まないのだ。苦労するのは借金だけ残される今の若者たちである。安倍さん、いつまで政権担当しているつもりなの。早く辞めてくれないと、日本が駄目になってしまう。