責任感の無い困った首相

  安倍首相は議論が出来ないだけでなく、リーダーとしても不適格、ということを露呈した。衆院予算委員会で、裁量労働制で働く人の方が一般労働者より労働時間が短いというデータもある、とした答弁を撤回し謝罪した。ここで問題は、国会審議に答弁として使用するのであれば、普通に考えられる結果と逆のこのデータは大丈夫か、と疑問に思い、再度確認をとるところだろう。資料の説明を受けているのだから、その時点で、あれっ、と感じなければならない。更に、もしその時点で自分がそれでよしと感たなら、そこから先は自分の責任だろう。しかし、安倍さんは、「担当大臣は厚労大臣だ」「答弁は厚労省から上がってくるわけで、それを私は参考にして答弁した」と自分の責任ではないと逃げた。自分の責任を部下に押し付けるなど、一般社会では最悪の上司だ。

  実は前にも同様のことがあった。安倍さんが、国有地売却は適正適切に処理された、と強弁してきた森友問題の国有地格安払い下げについて、会計検査院は十分な根拠が確認できないと報告した。これに対する質問で、安倍さんは、適切に処分したと報告を受けていたので、そのように言ってきた、と答えている。国会答弁を、部下の責任だから自分の責任ではない、と責任を部下に押し付けたのである。正に、最低最悪のリーダーの見本のようである。

  これまで問題の無い時には、安倍さんは、自分は行政府の長であるので、行政上の様々な課題問題について、最終的に責任を負うのは自分である、と言ってきた。都合のいい時は自分の責任で実施するといい、不都合が生じると、担当役所のやったこと、と逃げるのである。確かに自分で全てを取り仕切ることはできないだろう。諸々の事柄を各役所に任せ、結果の報告を受けて自分の責任で実施する。そこには担当役所はなく、全て自分が向き合う。それがリーダーだろう。逃げてどうする。不都合な事案に対しては、責任感の無いリーダーの下で、その取り巻き連中も責任感なく、責任は官僚に押し付け、押し付けた官僚を庇う。こんな現状でよく空中分解しないものだ。何で自分で責任をとれないのだろうか。そんなに自分が大事なのか。