3.11に思うこと

  東日本大震災から7年。被災地に一度も行ったことが無いので、震災について何も語る資格はなさそう。しかし、報道等から見る被災地の状況は、今言葉だけが踊ってるアベノミクスを映したようだ。復興の進んでいるところだけ見れば、復興は大分進んでいるように見える。良いところだけ見ればそうなのだろうが、一方で、依然として7万人以上が避難生活をし、1万人以上が仮設住宅生活を強いられているという。被災者の方から見れば、復興は遅々として進んでいない、というのが現実なのではないだろうか。良い 所とその他の所との落差が大きい。良くならない方を何とか良くしようとする方策はないように見える。

  被災者の支援はどうするのだろうか。自力再生が基本だということは分かる。しかし、今回のように、生活の基礎となる地域社会そのものが破壊され、生活を支える地域の産業が無くなってしまい、立ち上がる基礎を失った人々に、従来と同じような支援だけで、あとは自力で、といってもなかなか難しいと思う。政府が先頭に立って、県市町村を通じてでも、要請があれば、多少お節介でも、少し個人の生活に踏み込んだ支援があっても良いような気がする。政府は何か事あるごとに復興を加速させるという。いまだに復興を加速させると言っている、ということは、これまでは一体何をやってきたのだろうか。もう、定型文のような復興を加速させるという言葉は無用で、実行あるのみなのではないか。

  福島の原発事故はほとんど進展はないようだ。廃炉作業のロードマップはできたが、現実はとても順調に作業が進む、という状況ではないようだ。7年の間に、震災から、原発事故から、日本は何か学んだのだろうか。政治の世界では何かを学んだ様子は見えない。

  安倍政権の下で、再び原発神話が作られようとしている。原子力規制員会を通じて、次々と原発再稼働を進めている。原子力規制委員会は、基準に適合しているというだけで、安全だとは言っていない、という。政府は、規制委員会で安全性が確認されれば地元了解の上で原発の運転を順次再開していく、という。結局、誰も責任をとらない、事業者の責任で再稼働する、という従来の姿勢は何ら変わっていない。

  欧州では脱原発に舵を切ったドイツやベルギーやスイスのほか、フランスやイタリアでも減原発原発廃止の議論が進んでいるという。日本では原発をどうするか、という議論は殆ど無い。ようやくこの度、立憲民主、共産、自由、社民の野党4党は原発ゼロ基本法案を衆院に共同提出した。原発推進派の自民党が圧倒的多数を握る今国会での成立は殆ど見込めないが、原発についての議論が行われることは一歩前進だと思う。議論の出来ない安倍首相が議論に参加するとは思えないが、少なくとも議論を封じるようなことはしないで欲しい。国会での真の意味での真摯な議論が行われるといいなと思う。