日本政府の対応は?

  今更ながら、独裁国家なら暴力や脅迫で政権批判を潰すのだろうが、一応民主主義と言っている日本の政府は、対話と説得で政権批判に向き合わなければならない筈だ。ところが、安倍首相がらみの話になると何故いつもこう疑惑を潰そうとするのだろうか。

  10日に行われた柳瀬元首相秘書官の国会での参考人質疑は、予想通り調整して作り上げた記憶に基づく、一点の曇りもないストーリーの筈だったのだろう。ところが、話の組み立ては、愛媛県今治市の職員の記憶は従来述べてきた通り、記憶にない、と言いながら、記憶が定かでない筈なのに、面会人の着席位置までしっかりと述べ、話の内容まで細かく話している。県市の職員は後ろに控えていたので記憶に残らなかったのだろう、とも。安倍さんがらみの話になると、やたら記憶が鮮明になり、細かい点まで述べるのは、調整のし過ぎではないかと思われる。

  首相秘書官なのに首相官邸での面会打合せ等については一切報告していない、という。ここでも、言い切っている。首相秘書官は首相に何を報告するのだろうか。官邸内の話を自分ですべて差配するほどの権限は持たされてはいないだろう。では、誰に報告しているのだろう。安倍さんには関係ないことを強調するあまり、何とも不自然な職務遂行状況説明である。

  好き勝手に言いたい放題で終わった感のある参考人招致であったが、その内容の不自然さ、手前勝手さに、愛媛県知事から早速事実と違うと指摘されてしまった。交換された名刺を公開され、会っていたことを確認された。更に、当日の着席位置も違う。県市職員はメインテーブルで説明役であった。更に、柳瀬さんが主に説明を受けたと言っていた元東大の先生は当日はいなかった、という。ここまで否定されてしまっては、内容全体の信ぴょう性は失われた、と言っていいだろう。

  こんな状況でも安倍さんは丁寧に説明されていたと思う、と言い、自民党側もこれで幕引きにしたいという。また、与党の公明党代表の山口さんは党参院議員総会で、国会で加計問題を議論することにどんな意味があるのか、とか野党側は何をしたいのかはっきり主張する必要がある、とか言ったそうだ。何を考えているのか。加計学園には他の私立大学同様に補助金つまり税金が支出されるのである。税金の支出先が政治権限の私的利用によって作られても良いと思っているのだろうか。こんなことの良し悪しも、いちいち説明をしなければ国会で議論できないというのだろうか。安倍さんは政治家としての資質には大いに疑問だが、山口さんの資質も大いに疑問である。こんな、政治家として不適格と思われる二人の党首に率いられている自公両党が与党として内閣を作っているのだから、日本という国がまともな国にならないのも仕方ないか。