決めたことは意地でも通す

  安倍政権は沖縄県辺野古沿岸部への土砂投入を、12月14日に開始すると表明した。これは、従来埋め立て用土砂の積み出しを予定していた同県本部町の公共桟橋が、台風の影響で使えないということで使用許可が受理されない状態にある。そこで、自治体の許可が不要な民間の桟橋を使い作業を行うことにした、ということである。一度決めたらどんな手段を使ってもやる、という決意表明であり、安倍政権の意志である。

  米軍意志で動いているわけではないだろう。それは先頃安倍首相がプーチンロシア大統領との会談で、北方領土の返還に関し、返還後の2島(返還交渉は4島返還から2島返還に切り替えた様なので)に米軍基地は置かないと明言したようだからだ。日米安保条約には「アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と書かれていて、米軍の基地設置場所についての制限はない。日本国内ならどこでも設置できる筈なのに、例外が認められるという前例を作ったのである。

  北方領土オホーツク海に面し、千島列島を出入りするロシア艦船の監視には好位置であろう。しかしそこを安保条約規定の例外とするなら、何故沖縄も例外としようとしないのか。それは安倍政権というより安倍さんの意志なのだろう。基地問題を沖縄に限定しておき、問題を矮小化しておきたい、という意識だろうか。

  その一方で、安倍さんは政権としては現状維持を変えないが沖縄県民に寄り添う、という。沖縄の県民の意志は那覇市長選や県知事選で現れている。寄り添うのは沖縄県民の多数ではなく、自分を支持する県民に寄り添うということなのだろう。

  安倍さんは言葉を正確に理解していないようだ。語感の良さそうな、真摯な対応、丁寧な説明、寄り添う政策などの言葉を好んで使うが、その意味するところは分かっていないのだろう。その行動は発する言葉とは全く異なっているが、それでも平然としていられるのは何なのだろう。