本当は何をしたいの?菅官房長官

  総務省は、携帯2年縛りの途中解約違約金の上限を1千円に、また端末代の値引きの上限を2万円上限とする方針を決めたという。確かに携帯電話の料金が安くなれば一般庶民にはうれしい。だが、政府がこんな細かい事にまで口を出すことなのか。他にもっとやるべき大事なことがあるだろう。

  そもそも携帯電話の値下げは、菅官房長官が、携帯電話の料金は4割下げる余地がある、と言ったことが発端になっているのだろう。総務官僚としては、菅さんが口にしたら実現させないと自分の首が危ない、ということを過去に目の前で見せつけられている。

  菅さんが総務省時代に導入を決めたふるさと納税だ。税制改正論議の中で、寄付を増やす太ために寄付の上限倍増や手続きの簡素化を求めていた。だが、対応策が不十分なまま拡充すれば返礼品競争が激しくなり、しかも、高所得者にとって事実上の節税策になる、と総務官僚は繰り返したが、官房長官になっていた菅さんは聞き入れることなく、退けた。そして、次の人事でふるさと納税を担当していた局長は左遷された。

  今や、幹部職員の人事は内閣人事局を握っている官邸の思いのまま。官邸に異を唱えようと思ったら自分の首を賭けた戦いを覚悟しなければならない。さすがに官邸と言えども解雇処分をする権限はないが、異動の権限はある。

  異を唱えたり、気に入らなければ、自分たちのから見えないところに異動させる、という現実を、目の前で見せつけられたら、例え自分たちの意見が正論であっても、もうビビッて言いなりになるか、自分から辞職するしかないだろう。現に、ふるさと納税で正しいことを言っていた官僚は左遷となったが、現実はその官僚が言っていた通り手に負えなくなり、後出しじゃんけん的弥縫策を打ち出さざるを得ない状況に追い込まれた。

  国民の為に仕事してます感を演出する為であろう菅さんの執念から、抵抗できない総務官僚たちが携帯電話の料金などという小さな問題に長期間真剣に取り組まざるを得ない状況はおかしいだろう。公共料金というなら、もっとほかにも取り組むべき問題があるだろう。

  大きな問題には取り組もうとせず、他に影響を及ぼさないだろうことだけには一生懸命になる。その裏で何を隠したいのか。国民の目を逸らすことだけに真剣にならないで、見えないところで何をやっているのか、その実態を明らかにしてはどうか。その為にも公文書管理の問題が目下の急務だと思うが、どうだろう。

  安倍政権の政策決定過程に関しては、何事も原則非公開、秘匿、隠蔽。公文書に関しては、出来る限り作成しない、作成しても公文書扱いにしない、出来る限り詳細な記述はしないなど、不透明感は目を覆うばかり。是正すべき問題は多岐に亘ると思う。官僚に官邸と向き合うことを期待しても無理とだは思うが、少なくとも官僚としての矜持はは見せて欲しいものだ。